相続相談 2021.03.20
兄弟(姉妹)間で起きやすい相続トラブル4パターン!
「私たち兄弟(姉妹)は仲が良いから関係ない」
そんな風に思っている人がほとんどだと思います。
だけどいくら仲の良い兄弟(姉妹)だったとしても、遺産相続となると争い事に発展してしまうことは少なくありません。
この記事では、兄弟(姉妹)に起きやすい相続トラブルについて、よくある事例を紹介します。
きょうだい間の相続トラブル例
【1】親の世話をしていた兄弟姉妹がいる場合
私は田舎から東京に上京してきたため、母の面倒は妹が見ています。
母が亡くなった時に妹に言われたのは、「お姉ちゃんはお母さんの面倒を見てなかったので、遺産を相続する権利はありません。」の一言。
では、本当に権利がないのでしょうか?
実は、民法の寄与分という制度があります。これは、被相続人の療養や看護、その他被相続人の財産の維持又は増加について特別に寄与をした者に認められ、通常の相続割合に対してプラスして評価されることを言います。
つまり、被相続人であるご両親のお世話をしていなかったからと言って、相続分を分けないということはできないのです。
【2】疎遠の兄弟や姉妹を含んだ相続手続きをする場合
以前紹介した通り遺産分割協議は、相続人全員で行わなければいけないと決まってます。たとえ、連絡が取れなかった相続人を除いて、自分たちだけで遺産分割をしてしまった場合、後から連絡の取れなかった相続人に「それはおかしい」と申し立てされると、もう一度遺産分割協議をやり直さなければいけなくなります。
このような場合は、相続人調査の手続きをする必要があるので専門家に相談することをおすすめします。
【3】兄弟姉妹の配偶者が相続分を要求する場合
相続人が相続分をもらうということは、自分の家庭にお金が入るということなるので、配偶者は少しでも多く自分のところで貰えるように口をはさんくることがあります。
この場合、配偶者には相続する権利はありませんので、しっかりと話をして納得してもらうのが良いでしょう。
【4】遺言書が見つかった場合
遺言書というのは、亡くなった人の最後の意思表示であるため優先度が非常に高くなります。
ここで一人の兄弟姉妹に全部の遺産を相続させる遺言書が見つかれば他の兄弟は黙っていないでしょう。
本日は、きょうだい間のよくあるトラブル例について紹介しました。
遺産相続となるとトラブルが発生する可能性が高くなります。特に財産がたくさんある人だとトラブルは必ずしもおきます。
このようなトラブルにならないためにも、被相続人が元気なうちにしっかりとわけておくのが重要だと私は思います。